⚠物件の「囲い込み」ご存じですか?⚠
賃貸仲介だけでなく、売買仲介も不動産会社の収入源は仲介手数料です。貸主様から賃貸物件の募集を依頼された場合や売主様から売却の依頼があった場合に「物件の囲い込み」をしている不動産業者がいます。
今回は物件の「囲い込み」とはどういったものなのかをご紹介させて頂きます。
物件の「囲い込み」とは
囲い込みとは、簡単のご説明しますと、オーナー様から募集依頼があった物件を他社の不動産業者からきた借主希望者には契約をさせないということです。
一般的に賃貸仲介では他社の不動産業者からきた借主希望者が物件を成約した場合、
募集依頼を受けている不動産業者はオーナー様から「広告料」という形で賃料の1ヶ月分を受領し、借主は紹介してくれた不動産業者に仲介手数料を支払います。
これを「片手仲介」といいますが、現在は、この「片手仲介」が主流となってます。
しかし、「囲い込み」をしている不動産業者は直接お問い合わせがあった借主希望者としか契約をしません。
契約をした場合、借主希望者から仲介手数料を受領し、さらにオーナー様から「広告料」を受領します。
これを「両手仲介」といいますが、この「両手仲介」を成立させるために「囲い込み」を行っているのです。
ようするに収入源である仲介手数料が2倍になるということです。
この「囲い込み」は今でも実際に大手・中堅の不動産業者問わず行われています。
実際に私が、お客様から物件を調べてほしいとご依頼があった際のやりとりをご紹介致します。
私 「お世話になっております。ホーセイ土地です。」
募集会社「お世話になっております。」
私 「物件確認ですが、○○(物件名)はございますか。」
募集会社「そちらの物件はもう終了しております。」
私 「そうですか。。お客様が問い合わせしたところ、まだ、物件は募集中とのこと
みたいですが。。」
募集会社「申し訳ございません。こちらの物件は弊社に直接お問い合わせ頂いた
お客様にしかご紹介できません。」
というようなやりとりです。
本当に困った話ですね。
不動産業界では、「レインズ」という不動産業者が物件を共有できるデータベースがあり、「レインズ」は不動産業者しか閲覧することができません。
多くの不動産業者はレインズでお客様の条件に合う物件をピックアップしてご紹介します。
また、レインズに物件を登録する事により、幅広く借主を探すことができます。
特に繁忙期になるとレインズから物件を探し、都内からやってくる不動産業者もいます。
「囲い込み」をしている不動産業者はレインズに物件を掲載しないでポータルサイトのみでの募集だったり、店頭のみでの募集だけであったりと幅広く入居者を募集しておりません。
新築物件や優良物件であれば、ポータルサイトに掲載すれば、沢山の反響を得られるので成約まで繋がります。
しかし、築が古くなったり、同じような条件の物件が近隣に多数あると比較もされませんので成約率がグッと下がります。
さらに物件が、空室であることも知られていませんので空室期間が非常に長くなります。
不動産業者は空室期間が長くなると最終的には「賃料を下げましょう。」と提案をしてきます。
「囲い込み」をされてしまうとデメリットしかありません。
「囲い込み」の対策は?
オーナー様は「囲い込み」をしていることをなかなか気づくことが難しいと思いますが、募集を依頼している不動産業者に確認してみることが大事です。
まず、募集をしている不動産業者にスーモ、ホームズやアットホーム、自社HPなどのポータルサイトだけではなく、「レインズ」にも物件をしっかりと掲載をしているかを確認してみましょう。
早く物件を成約するためには、幅広く物件の募集をすることは必須です。
また、他の不動産業者を通して、物件が募集されているか確認するのも一つの対策にもなります。
他の不動産業者に物件を検索してもらい、「物件は成約しているみたいです。」などと
言われた場合は「囲い込み」がされています。
万が一、囲い込みがされていた場合は、募集している不動産業者を見直すべきでしょう。
物件を早期契約に結びつけるには幅広く物件を募集することが本当に大事ですので、
悪質な「囲い込み」は排除すべきことです。
この機会に一度調べてみてはいかがでしょうか。
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